買った本

今月に入ってから購入した本。

 

ヴァギノフ作品集

テレンチエフ作品集

フレーブニコフ論文集

テリョーヒナの20世紀ロシアにおける表現主義に関する本

チャーギンの20世紀ロシア文学に関する本

 

テリョーヒナとチャーギンからは、20世紀ロシア文学を外国文学と並行して扱っている点で新鮮な印象を受けます。概して、ハルムスに関する論文を読んでいると、それを未来派の末裔に位置づけるか、不条理の先駆者として措定するか、いずれにしろ本当に同時期に生じていたヨーロッパの文学的事象は視野の外に置かれているように見受けられますが、テリョーヒナはハルムスを表現主義の文脈の中に置き、チャーギンはダダイズムやシュルレアリスムの枠組みの中でハルムスやヴヴェジェンスキーを捉えます。このような巨視的な展望は、細かな差異を疎かにする危険を常に伴っているものの、やはり魅力的であり、そしてスリリングです。