スペイン語圏文化の普及をおこなっている文化機関「インスティトゥト・セルバンテス東京」の方から、標記のようなイベントのご案内をいただきましたので、こちらにそのイベント情報を転載します。
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内容:『ライオンを殺せ』上映&トーク
日時:11月27日(火)19時~
場所:インスティトゥト・セルバンテス東京のオーディトリアム
詳細:記念上映&映画上映
本年はメキシコの著名作家ホルヘ・イバルグエンゴイティアの没後35周年、生誕90周年を迎えます。
これを記念し、同作家の代表作『ライオンを殺せ(スペイン語題:Maten al león)』の訳本が水声社から出版されます。
インスティトゥト・セルバンテス東京はこの機にメキシコ大使館の協力の
もと、同作品を原作とした映画『ライオンを殺せ』を日本語字幕付きで上
映します。上映後にはグレゴリー・サンブラーノ教授と翻訳を手がけた寺
尾隆吉氏のトークが予定されています。
ホルヘ・イバルグエンゴイティアはメキシコのグアナファト州に生まれ、
メキシコ国立自治大学で哲学と文学を学んだ後、劇作家としてのキャリア
を開始しました。また、メキシコ作家センター、ロックフェラー財団、フ
ェアフィールド財団、グッゲンハイム財団などの奨学金も獲得。彼の作家
は批判的でありながら豊かなユーモアや皮肉を含むことで特徴づけられま
す。
1983年11月27日、マドリッドで起きた飛行機事故で悲劇的に命を落としたホルヘ。ベネズエラのカラカスで開催された作家向けのカンファレンスの参加するべく、フランクフルトからマドリッドを経由し、コロンビアのボゴタへ向かう途中でした。この事故では、アンヘル・ラマ、マルタ・トラバ、マヌエル・スコルサなど、他にも数人のラテンアメリカ人作家が亡くなりました。
今回は、彼の作品において初となる日本語翻訳が実現し、字幕付きで同作品の映画が上映されるだけでなく、ラテンアメリカ文学の専門家2名の対談を通し、ホルヘやその作品についての詳細な解説が展開されます。
ベネズエラ出身のグレゴリー・サンブラーノ教授は自身が作家、編集者、および文学評論家でありながら、現在東京大学でラテンアメリカ文学の教授を務めています。『ライオンを殺せ』の邦訳を担った寺尾隆吉氏もまたラテンアメリカ文学の研究者であり、フェリス女学院大学で教鞭をとります。過去にも、ガブリエル・ガルシア=マルケスやフリオ・コルタサル、フアン・ヘルマンなどのラテンアメリカの文学作品の邦訳を行うほか、安部公房、大江健三郎、谷崎潤一郎などの日本の作品のスペイン語翻訳も手がけています。
上映会およびトークは、ホルヘの命日である11月27日にインスティトゥト・セルバンテス東京のオーディトリアムにて開催されます。
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