アニソンカバー (Аниме каверы на русском)

『ユーラシア研究』の表紙を何気なく見ていたら(最新号?)、ロシア人YouTuberについての報告が載っていました。

 

去年の日本ロシア文学会で行なわれたワークショップで、柚木かおりさんが報告された内容だそうですが、去年の秋は学会どころではなく、世を儚んでいたため、参加はおろか、ワークショップの内容さえ確認していませんでした。それで、今日初めて報告内容について知ったわけです。

 

Jackie-0、ニカ・レーニナ、サチ・アクーラが紹介されていて、おどろきました。日頃からよく聴いているからです。

 

Jackie-0を知ったのは4年くらい前で、『君の名は。』の楽曲をカバーしているのを見つけたことがきっかけです。『前前前世』の歌い出しが、「Я долго ждал」(ヤー・ドールガ・ジダール)で、日本語の「やっとー目をー」と出だしの音(や)が同じで、かつリズムも揃っていたことから、一気に引き込まれました。

 

 

また、自分の世界に没入したように歌う雰囲気が妙に癖になり、他のカバーも含め、くりかえし聴きました。その後、amazarashiの『空に歌えば』(ヒロアカOP)と『さよならごっこ』(どろろED)をカバーしてくれたことも、うれしかったです。

 

余談ですが、柚木さんの報告でも指摘されていた、露訳すると「早口ことば」になりがちである、という点は、『空に歌えば』に顕著です。amazarashiは歌詞にこれでもかと言葉をつぎ込むことが多いのですが、途中、たたみかけるように歌う箇所は特に、ロシア語ではものすごい早口になっています。ただ、そのおかげで圧倒的な感触を視聴者に与えることに成功しており、この早口はプラスに働いていると思いました。

 

ニカ・レーニナは、おそらくJackie-0と同時期に知りました。

サチ・アクーラのことは、2人より後に知りましたが、自分の総視聴数は、1番多いかもしれません。

 

柚木さんの報告には、聴いたことのある歌い手が他にも紹介されており、こういうことをきちんと研究されている方がいるんだなと、楽しく感じると同時に、先を越されたという焦り(?)も感じました。まあ、ぼくは音楽に詳しいわけではなく、趣味で楽しんでいるだけなので、ロシア音楽の専門家に焦りを感じること自体、自分の思い上がりなのですが…。

 

最近、Jackie-0はBaur Karbonとコラボして、『炎』(鬼滅の刃・無限列車編)のカバー動画を公開したので、すでに公開中のサチ・アクーラ、ニカ・レーニナのカバーと聴き比べて楽しんでいます。